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航空宇宙技術研究センター
「一般公開」 レポート その2


さぁ!ガイドマップを片手に
各施設へ見学に行きましょう。



↑遷音速フラッタ試験設備

気流中に存在している翼が振動すると、
翼に働く「空気力」が変化します。
また、振動することで翼が元の状態に
居続けようとする「慣性力」や、翼が変形前の
状態に戻ろうとする「弾性力」と呼ばれる
バネのようにな力が振動的に働きます。
これらの力が組み合わさることで、気流が
ある速度になると翼は激しく振動し始める。
この現象を「フラッタ」と言います。

フラッタは破壊的で起きてはならない現象です。
航空機の開発では設計時に十分考慮します。




↑遷音速フラッタ試験の測定室
マッハ数範囲 0.5〜1.2



↑フラッタ試験に使用された模型

過去に川崎 C-1、三菱 T-2 、最近では
ホンダジェットのフラッタ特性をJAXAで調べた。




↑超音速エンジン試験施設

JAXAが進めている「次世代超音速機技術の
研究開発プロジェクト」では、小型超音速ジェット
実験機を試作し、飛行試験を行ないます。
この実験機に搭載するエンジンを試験する施設です。



↑高空エンジン試験チャンバ

チャンバ内を高空と同じ圧力(高度15000m、
最高速度マッハ2)に保ち、試験するエンジンを
チャンバ内で運転する。飛行しているときと
同じ条件でエンジンの性能試験を実施できる。



↑超音速旅客機 (HST) の模型
HST/ Hyper sonic Transport Aircraft




↑展示室の超音速飛行パネル

JAXAでは、長期ビジョン2025において
マッハ5クラスの極超音速機技術を実証することを
航空分野の主要目標に設定し、2004年に
極超音速機技術の研究開発をスタートさせた。




↑飛行実証用 極超音速ターボジェットエンジン

JAXA での極超音速エンジンの研究では、
2004年より推力 1kN 級の極超音速ターボジェット
エンジンの開発に着手しており、2008年に世界で初めて
地上静止状態での総合システム実証に成功した。




↑大型極超音速風洞試験設備



↑マッハ5以上の極超音速の気流を作り出し、
極超音速機や宇宙往環機の試験を行なう。



↑測定室に設置された HOPE-X 試験模型

HOPE-X (宇宙往還技術試験機)
航空宇宙技術研究所(NAL)と
宇宙開発事業団(NASDA)が、
再使用型宇宙輸送システムの実現に
向けて開発を進めてきた試験機です。
HOPE-Xの目的は、H-UAロケット
第1段の上部に結合されて打つ上げられ、
大気圏への再突入から着陸までの飛行に
必要な様々な技術の実証することです。




↑HOPE-X 強度試験用供試体

HOPE-X の機体構造強度試験で
使用した実機サイズの供試体です。
一体成型による大型部品を多用した
複合材料(炭素繊維強化プラスチック)
構造で、部品間の結合部の大半は
接着剤による結合方法を用いている。
この規模での飛行体の複合材一体成型
構造物としては我が国初のもの。
従来のアルミ合金構造と比較して、
コストを5分の1以下に削減し、
機体質量も約2割の軽量化を達成した。

*この場所は記念撮影の絶好ポイントですっ!



↑宇宙輸送実験に使用された部品を展示
(断熱材やセラミックタイル、センサ類など)




↑JAXA 統合スーパーコンピュータ

計算処理性能が旧システムの約15倍に向上した
最新のシステムをガラス越しに見学できる。

M システムと呼ばれるメインは Fujitsu FX1
(3008 CPU/ 120 TFLOPS/ 94 TB メモリ)

プロジェクト システム (Fujitsu FX1)
ベクトル システム (NEC SX-9)
アプリケーションシステム (Fujitsu SE M9000)
ストレージ システムで構成される。

2009年4月より本格稼動を開始した。



↑過去に使用された基盤などを展示




↑騒音試験設備

無響風洞、遠隔計測装置等を紹介



↑多目的低騒音風洞の測定室

物体が移動すると空気との干渉で音、
いわゆる空力音が発生します。吸音処理された
壁面を持つ風洞室内に空気を吹き出し気流中に
模型を置くことで空力音を発生させて計測する。
空力音の現象解明とその制御を調べる設備です。



↑エンジンの騒音を測る無人測定車両

ジェットエンジンの屋外運転試験の際には、
無線LAN を用いてローバー(無人遠隔計測車両)
を遠隔操縦し、エンジンの周囲を走行させながら
騒音計測や異常監視などに活躍する。


  JAXA公開レポート その3→


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